発売日:2019.03.02
定価:2,970円
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-6077-4
建築家・槇文彦は近年の論考「アナザーユートピア」で、これまでのように建築から都市をつくるのではなく、「オープンスペース」――広場、路地、道、空き地、原っぱ、等――を中心につくることが、都市の未来、賑わい、人々の交流をつくるのではないかと主張し、都市・建築分野を超えて、多分野の人に取り組んでほしい課題として問題提起をした。
本書では、槇の問題提起を受け、さまざまなジャンルで活躍する若手からベテランまでの17人が、それぞれの角度から「オープンスペース」という概念を深めることで、2020年以降の日本の都市のあり方に一石を投ずる。
目次
巻頭 アナザーユートピア 槇文彦
序論 「アナザーユートピア」への誘い 真壁智治
I オープンスペースを考える
1 原っぱの行方 青木淳
2 オープンスペースの空間人類学 陣内秀信
3 オープンスペースとコミュニティ 広井良典
4 都市計画と広場 中島直人
II オープンスペースを調べる
5 オーナーシップ、オーサーシップから、メンバーシップへ 塚本由晴
6 都市の「すきま」から考える 北山恒
7 誰のためのオープンスペースか? 平山洋介
8 法の余白、都市の余白 水野祐
III オープンスペースをつくる
9 空であること 手塚貴晴・手塚由比
10 空き家・空き地と中動態の設計 饗庭伸
11 都市に変化を起こすグリーンインフラ 福岡孝則
12 オープンスペースを運営するのは誰か? 保井美樹
IV オープンスペースをつかう
13 100m2の極小都市「喫茶ランドリー」から 田中元子
14 ストリートは誰のものか? 泉山塁威
15 身体の違いがひらく空間 伊藤亜紗
16 アートとオープンスペース 藪前知子
総論 「オープンスペース」から夢を描く 槇文彦
あとがき 真壁智治