露出 ―ポップカルチャーの建築―

2002

北山 恒 

アーキグラムが目指したこと

 1960年代初頭から70年代初めにかけて、ロンドンから奇妙な不定期刊のテレグラムが発送されていた。“ARCHIGRAM”と名付けられたこの薄手の雑誌はアメリカの大衆漫画のようでもあり、当時、世界中を熱狂させたロンドン発のポップ・ミュージックのLPジャケットのようでもあった。

仮説を内蔵する建築

2001

北山 恒 

経験する空間

建築とはまだこの世界に実在しない空間の組成を構想することである。構想された空間の組成が現実に立ち現れるとき、それは寸法や質料をもった実体となる。実体となった空間の組成は身体を持った人間が経験できるものである。

図式としての住居

1999

北山 恒 

言語世界からの拘束

 人の住まう場にこうでなくてはならない、といった決まりはない。また人の住まいに最良の解は存在しない。
 住宅の設計は依頼者との対話から始まる。まだこの世界に現前していない空間についての対話であるから、それは依頼者と設計者のイメージの交換である。

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